
会社名 | AGCセイミケミカル株式会社 |
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住所 | 神奈川県茅ヶ崎市茅ヶ崎3丁目2番10号 |
AGCセイミケミカル株式会社は、AGCグループの一員として70年以上の歴史を持ちます。無機や有機、フッ素系材料を中心に機能性の高い製品を開発、製造、販売する化学メーカーです。クロロメチルスチレンや燃料電池材料、界面活性剤などを提供し、幅広い産業分野の製品を取り扱っています。
創業70年の歴史をもつAGCセイミケミカル
創業70年を超える歴史をもつAGCセイミケミカルはAGCグループの一員として独自の技術とノウハウを活かし、幅広い産業分野で活用される高機能製品を提供してきました。おもな製品としてはクロロメチルスチレン、燃料電池材料、研磨剤、表面改質剤などがあり、それぞれ自動車、電子、化学、環境などの多様な分野で重要な役割を果たしています。
創造と進化を企業理念に掲げ、急速に変化する社会や産業界のニーズに柔軟に対応しながら持続可能な社会の実現に貢献することを使命としています。
また、ただ単に良い製品を提供するだけでなく地球環境への配慮を重視して持続可能な社会の実現に向けた取り組みを積極的に推進しているのも、AGCセイミケミカルの大きな特徴です。
環境負荷の低減や資源の有効活用、安全性の確保などの事業活動や品質向上にも積極的に取り組み、責任ある事業活動を通じて企業の社会的責任を果たしています。
さらに、すべての従業員がAGC旭硝子株式会社の「AGCグループ企業行動憲章」および「AGCグループ行動基準」を遵守し、法令や企業倫理を重視した行動を徹底することで顧客や社会から信頼される企業づくりを目指しています。
AGCセイミケミカルの含フッ素機能商品の特徴
含フッ素機能商品とは、水素原子をフッ素原子に置き換えることで多様な特性を引き出した製品群です。フッ素は周期表上でも特異な性質を持ち、耐熱性・耐薬品性・撥水撥油性などに優れています。AGCセイミケミカルはアルキル鎖中の水素をすべてフッ素に置換した「パーフルオロアルキル基」を活用した商品開発を強みとしています。通常の界面活性剤の疎水基をフッ素で置き換えたフッ素系界面活性剤やアクリルポリマーに応用したフッ素系コーティング剤などがあり、高性能な表面改質が可能です。
主な製品群としてフッ素系界面活性剤(サーフロン)やフッ素系コーティング剤(エスエフコート)などが挙げられます。フッ素系界面活性剤(サーフロン)は、少量の添加で表面張力を低下させる効果を持ち、高い表面移行性も特徴です。
塗料やインキ、コーティング液へのレベリング剤や濡れ剤の性能向上などを実現できるため、幅広い用途で使用されています。一方、フッ素系コーティング剤(エスエフコート)は、撥水、撥油などの液体を弾く薄膜を形成します。
防湿コーティングやフラックス這い上がり防止、オイルバリアなど電子部品分野を中心に防汚など多くの用途に対応可能です。
エスエフコートの性能
エスエフコートは電子基板や微細部品の保護を目的としたフッ素系コーティング剤であり、さまざまな優れた性能を備えています。薄膜であっても高い防湿性と絶縁性を発揮し、0.5µm程度の膜厚であっても過酷な環境下においてマイグレーションを防止することが確認されています。また、マイナス40℃〜155℃の温度サイクルや硫化水素、二酸化硫黄などの腐食性ガスへの耐性も高く、硫化による劣化の抑制にも効果があります。加えて、溶剤の濡れ性が良好であるため狭ピッチ部や凹凸部にも浸透しやすくレジスト樹脂や金属部品への密着性も高いため、多様な素材への塗布が可能です。
さらに、低誘電率であることから、高速通信環境下でも伝送損失が少なく、電子機器への悪影響を最小限に抑えることができます。作業性にも優れており常温乾燥が可能で速乾性が高く、火気設備などの特別な施設を必要としない点も利便性が高いといえます。
被膜は透明ですが蛍光剤を含んでおり、ブラックライトで塗布範囲の確認が可能です。専用の希釈剤を使えば被膜の除去や再塗布も容易です。標準タイプ、厚膜タイプ、防カビタイプなど複数のバリエーションが用意されており、用途に応じて選択できます。
これらの特性からエスエフコートは過酷な環境下でも機器の信頼性を維持したい場面での使用に適しており、電子機器の寿命を伸ばして長持ちさせることに貢献しています。